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シルク・マガジン

愛媛シルクに関わる人や、シルクプロダクト、地域などの多様な魅力と、旬な情報を伝える愛媛シルクオリジナルマガジンです。

愛媛シルクプロダクト2:麦の穂の「シルク食パン」

地域に愛されるパン屋さんで、シルク食品の可能性を探究!

愛媛県今治市にある「麦の穂」は、地域の人々に親しまれるパン屋さん。店内に入ると菓子パン、食パンなどさまざまなパンが並び、焼きたてパンのなんともいえない甘く香ばしい匂いに包まれます。

シルク・マガジンでは、麦の穂所長 岡村慎也さんに、多様な人が自分らしく働くお店の魅力と、シルクとのかけ算で起こっているおいしい可能性について聞きました。

全員参加のパン作り

-麦の穂さんは、多機能型施設としてパンの製造、販売をされています。どのような特性のある方が働かれているのでしょうか?

岡村さん
麦の穂では、就労継続支援B型と生活介護の事業をしています。現在は、就労継続支援B型を利用する方が約20名、生活介護を利用する方が約6名いて、障害の特性としては、知的障害のある方が多いです。 主な仕事内容は、パンの製造と店舗販売、そして移動販売です。それぞれの希望や、やりたいこと、できることをヒアリングしながら、全員が何かの形でパンづくりに参加しています。

-パン屋さんというと、早朝からスタートして生地の準備、調理、販売と大変なお仕事だと思います。みなさんどんな様子で取り組まれていますか?

岡村さん
パンはお昼前には販売しなくてはいけないので、たしかに朝は早いですね(笑) 麦の穂では支援員は朝5時半に出勤していますし、利用者さんの中には6時半ごろから出勤する人もいます。パンの製造資格を持っている利用者さんもいるんですよ。 仕事内容は人によってさまざまで、製造が好きな人はパン作りを、販売が得意な人は販売を、袋詰めが得意な人は袋詰めをと仕事を細分化しています。

-仕事を進める上で、様々な工夫をされているとうかがいました

岡村さん
みなさん障害の特性や程度もさまざまですから、口頭での説明だけでは伝わりにくかったり、行動に移すための支援が必要な方もいます。そんなときには、どうしたらわかりやすく伝えられるだろうとひとつ一つ考えて、視覚的に伝えたらわかりやすいかなとか、ツールを使ったら正確にできるかななど、その都度工夫しながら進めています。 そうする中でいろいろなツールができましたし、仕事もスムーズに進められるようになっていると思います。

作業内容と時間、役割を視覚化したボード

画像でまとめたパンの製造工程、パンの実物代写真など、直感的にわかるツールがたくさん開発されていました

-地域のパン屋さんとして、お客様との関わりの中で気がついたことなどありましたらお聞かせください

岡村さん
移動販売のときに、利用者さんが地域の方に大きな声で挨拶をすると、みなさんも親しみを持ってくれるようです。常連さん、顔馴染みのお客さまもたくさんいて、私たちにとっては、自分の手で作ったものを自分で販売することに地域との関わり合いや、あたたかさを感じています。

シルク×パン!? もちもち食パンの誕生

-「パンにシルクパウダーを入れて商品開発してみませんか」と愛媛シルクから声がけがあったとき、どのように感じましたか?

岡村さん
正直に言っていいですか?(笑)シルクって食べられるの? それって美味しいの? というのが第一印象でした。 ユナイテッドシルクさんからシルクパウダーのサンプルをもらって、舐めてみたんですけど、それ自体はおいしいものではなかったです(笑) まず、一番シンプルで、味の変化がわかりやすい食パンに入れてみました。粉全体に対してシルクパウダーを1パーセントほど。 そうしたら、違和感がない。いつも作っている食パンと比べると生地がもちもちしているんです。あれ、これいけるんじゃないの? と。

-シルクパウダー入りの食パンを、いま取材参加メンバーでいただいたのですが、本当にもちもちですね。とってもおいしいです。食品開発のプロも同席しているのですが、「これはおいしい。トーストしたり、フルーツサンドにしたり、いろんな食べ方をしてみたいね」と話して、みんなで盛り上がっています(笑) 麦の穂のみなさんが作るいつもの食パンと比べても違いがわかりましたか?

岡村さん
はい。私だけでなく、食べてみたみんなもそう感じたようです。人によっては甘みが増したと言う人もいて。グルテンに作用しているのかな、なんでなんでしょう(笑)

-いつもパン作りをしているみなさんが変化を感じたというのはすごいです。作用のエビデンスをとることも、いま愛媛シルクで進めているようです。 これからお客さまに提供できるようにシルク入りのパンの開発を進めていただくことになりますが、やはり食パンでとお考えですか?

岡村さん
そうですね。食パンが安定して出せるのと、お客様にも定期的に購入していただきやすいと思います。素朴な味わいだからこそ、食感や風味も楽しんでもらえるんじゃないかと。シルクの特性による効果などもお客様にお伝えしながら販売できたらいいなと思います。

-ありがとうございます。さいごに、愛媛シルクとの連携への期待をお聞かせください

岡村さん
食品や化粧品にもシルクが活用されていると聞いて、驚きました。こうして商品の開発に関ってみて、私自身も違いを実感しているので、シルクのすごさがどんどん伝わって広がっていけばいいなと思います。

プロダクトの紹介:麦の穂の「シルク食パン」

今回は、定番商品である食パンにシルクを加えることで、ワンランク上のもっちり、しっとりした食感の食パンを開発することができました。
パッケージは、絵の得意な利用者の方が「美味しいときの顔」をイメージして描いたイラストを使用し、温もりの感じられるパッケージを目指しました。
シルク食パンを食べることで地域貢献や障害者福祉に繋がり、皆さんが笑顔になれるようなパンになればと思っています。

麦の穂
794-0813 愛媛県今治市衣干町2丁目144-3
https://www.facebook.com/muginohokurushima/

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